|
原爆白血病と固形がんの疫学から、放射線発癌研究のあり方を考える |
朝長万左男
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科分子治療研究分野
原爆白血病として、ヒトの4大白血病のうち、慢性リンパ性白血病を除く、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML), 急性骨髄性白血病(AML)のリスクが上昇した。ALLとCMLは最も早期にリスクが上昇し、早期に消失した。AMLはやや遅れて上昇し、長年持続した。その他の多くの固形癌は白血病に遅れてリスクが上昇し、半世紀後の今も持続している。これらの腫瘍は全て線量依存性にリスクが上昇した。腫瘍の発症までの期間と持続性の違いは何を物語っているのか? みんなで放射線発ガン機構を考えてみよう。 |