写真・その他  
CONTENTS
研究室について
教授あいさつ
スタッフ紹介
研究内容
業績
病理診断について
長崎被爆者腫瘍組織バンク
大学院生募集
写真・その他
長崎大学原研病理[スタッフ・ブログ]
 
 
ホーム写真・その他>2010年8月〜2011年4月(学会報告)
 
2010年8月〜2011年4月 【学会報告】
 
近 況学会報告学生・研修医の皆さま

第14回日本内分泌病理学会学術総会に参加発表しました。
2010-11-02 10:53:05

第14回日本内分泌病理学会学術総会に参加発表しました。

平成22年10月29日から30日の会期で、ハイアットリージェンシー京都で開催されました。当教室から発表した以下の演題が研究奨励賞を受賞しました。

蔵重智美、松山睦美、七條和子、鈴木啓司、成毛有紀、伊東正博、山下俊一、
中島正洋
「ラット放射線誘発甲状腺発がんと濾胞上皮のDNA損傷応答解析」

受賞者はGCOEポスドク蔵重智美です。
非会員であるため賞状に名前は記載されていませんが、GCOEポスドク松山睦美も共同第1演者として研究への貢献度は同等です。
本学会では第7回総会から毎年、優秀な一般演題、奨励演題に対して最優秀賞(Distinguished Investigator Award of Japan Endocrine Pathology Society)および奨励賞(JEPS Young Investigator Award)が授与されています。

本総会では成瀬光栄 会長(国立病院機構京都医療センター 内分泌代謝高血圧研究部)のお世話で「内分泌代謝学と社会貢献」をテーマに開催されました。
甲状腺、副腎、下垂体、消化管内分泌の難治疾患の病理や診療の最新情報に関する話題で、シンポジウム、教育講演、Meet-the-Specialistなどのプログラムが企画されました。厚生労働省難治性疾患克服研究事業「褐色細胞腫の診断及び治療法の推進に関する研究」研究班との共催により公開サテライトシンポジウム「内分泌難病対策の今後と難病研究資源バンクの活用」(図1参照)では、研究資源バンク、すなわち生体試料バンクに関する講演がありました。

我々の長崎被爆者腫瘍組織バンク と密接に関連した話題であり、難病克服のためには将来のテクニカルなブレークスルーを見越して、臨床データとともに整備されたバンキングが重要だと思われます。

 図1. 厚労省からのパンフレット



日本放射線影響学会第53回大会に参加発表しました。
2010-10-25 11:06:54

日本放射線影響学会第53回大会に参加発表しました。



京都大学放射線生物研究センター、小松賢志教授を大会長として、平成22年10月20日から22日の会期で、京都市 京都テルサで開催されました。シンポジウム「放射線による細胞死を考える」、大会長特別企画「幹細胞と再生医療」、市民公開講座「宇宙と生命の歩みと放射線」など、多岐にわたる魅力的なテーマが企画され、幅広い情報収集ができました。
原研病理からの発表は以下の2演題です。

PB-13
松山睦美、蔵重智美、七條和子、岡市協生、平川宏、三浦史郎、中島正洋
放射線照射ラット甲状腺組織でのDNA損傷応答分子発現解析

PF-2
七條和子、高辻俊宏、福本学、松山睦美、関根一郎、中島正洋
長崎急性原爆被爆者の剖検・パラフィン標本を用いた遺伝子損傷について

放射線感受性の年齢依存性についての細胞・分子レベルでの相違と原爆被爆者の内部被曝に関する発表です。年齢依存性についての同様の発表が放医研からなされ、有意義な意見交換ができました(写真)。内部被曝の発表では、長崎原爆病院病院長朝長先生や東北大学加齢研福本先生などより多数のコメントをいただきました。



学会参加報告(2010年米国消化器病週間)
2010-10-06 10:21:33

2010年米国消化器病週間 報告

大学院医歯薬学総合研究科原研病理 七條和子

 2010米国消化器病週間 Turning Science into Medicine (2010 DDW; digestive disease week) が、2010年5月1日から5日までアメリカのルイジアナ州ニューオーリンズにあるErnest N. Morial コンベンションセンターでLawrence S. Friedman, MD DDW Council Chairの主催で開催された。
 私はこの地には何度か訪れている。2005年8月25日にフロリダ州の南部先端に上陸、通過したハリケーン・カトリーナは北方に進路を変更し、勢力をカテゴリー5に拡大した。そして、8月29日にこの都市の近くのメキシコ湾沿岸に再上陸した。ニューオーリンズ市は、陸上面積の8割が水没した。観光地として有名なフレンチ・クオーターやガーデン地区などは水害をまぬかれたものの、アフリカ系アメリカ人が多く住むロウワー・ナインス・ワード、ポンチャートレイン湖に面した高級住宅街レイクビュー地区を中心に壊滅的な被害を受けた。現在、Ernest N. Morial コンベンションセンターは数100万ドルが投資され改築されていた。また、町の所々にハリケーンのつめ跡が残っていたのが印象的であった。
 DDWはこの領域では世界で最も大規模な学会であり、その選択性の多さにより、参加者にあった学会プランが立てられる。1) American Association for the Study of Liver Disease (AASLD Research Highlights: Advances in Hepatology _ The Year in Review), 2) AGA Institute (AGA Institute Spring Postgraduate Course), 3) American Society for Gastrointestinal Endoscopy (ASGE Postgraduate Course), 4) Society for Surgery of the Alimentary Tract (SSAT Postgraduate Course) と4つの学会から成り、それぞれの卒後医学教育がこの期間に開催されている。消化器病の臨床あるいは研究、臨床問題に対する異なったアプローチの探索に対して一つの側面に焦点をあてたセッションを選ぶことができる。この分野において患者医療、研究、学究的な世界あるいはほかの場所で医療に携わっていようとDDWでは必要に応じた教育が得られるだろう。
 あらゆる消化器病研究と臨床応用を網らした400以上のセッションと4000題のポスター発表は、それぞれ1000を超える特別講演と口頭発表を含む。レクチャー、コラボ的小規模グループの討論、あるいは実践的な技術構築のためのワークショップでは自分のニーズに最も適する学びの体験ができる。胃腸病学、GI内視鏡検査、GI外科、肝臓学に携わる15000人以上の世界中の仲間たちとアイデアを交換する。展示会では最新のGI製品とサービスを見ることができる。
 AGA State-of-the-Art Lectureで"INTESTINAL STEM CELL AND CANCER"があった。幹細胞とがんについて、今ホットな研究課題である。消化器の中でも腸管では幹細胞の腺管における細胞の位置が決まっている。そのマーカーとなるたんぱくの同定に世界のラボがしのぎを削っている。今回、いくつもの幹細胞マーカーが同定されていたことが新しい知識として得られた。さらに、一つの幹細胞から実際に腺管が構築されるin vitroの画像発表には、とても感銘をうけた。ここでもやはり日本人研究者の仕事が輝っていた。消化管、特に胃腸管の領域では日本は世界のトップレベルである。アメリカに来て、日本人の消化管の研究者とお話しすること、また彼らの発表を聞くこともまた楽しみである。
 私の発表演題は "DNA Damage Response in Aberrant Crypt Foci of Radiation Colitis as Anti-cancer Barrier in Early Tumorigenesis"「放射線大腸炎の初期腫瘍発生における抗癌バリアとしての変異腺管DNA傷害反応」だった。クラゲ蛍光たんぱく遺伝子導入したネズミの骨髄を他のネズミに移植して放射線腸炎を作り、その修復過程において骨髄由来の腸の細胞が発現する。さらに放射線腸炎は治りにくい病態なので変異した腺管が出現し、発がんの危険性がある。その発がん過程の前段階でDNA障害反応が関係しているというとだ。放射線による傷害は遺伝子の傷害なので最終的には発がんに関わっている。一方、幹細胞移植が実際に臨床応用され始めている。日本でもポピュラーになった再生医療である。まさに、学会のテーマTurning Science into Medicine、"科学から医療へ"である。
 来年、DDW 2011 は2011年5月7日から10日までアメリカのイリノイ州シカゴMccormick placeで開催される。



第14回国際甲状腺会議に参加しました。
2010-09-21 15:13:18

14th International Thyroid Congress (ITC)第14回国際甲状腺会議に参加しました。

9月11-16日の会期で、パリのPalais Des Congresで開催されました。

ITCは5年ごとに欧州、米国、アジア・オセアニアとラテンアメリカの4つの甲状腺学会の合同で開催されます。1927年に第1回が開催され、今回は第14回となります。本会議では約3000人が参加し、合計1300演題が発表されました。

日本からの参加は約100人で、長崎からは原研病理、原研細胞、原研分子、長崎医療センターから計11人が参加し9演題の発表を行いました。
原研病理からの発表は以下の2演題です。

P-0837
Mussazhanova Z, Nakashima M, Saenko V, Naruke Y, Suzuki K, Mitsutake N, Ito M, Nishihara E, Hirokawa M, Yamashita S
Significance of 53BP1 expression in thyroid papillary microcarcinoma and correlation analysis between BRAF mutation and nodal metastasis.

P-0838
Naruke Y, Nakashima M, Suzuki K, Oikawa M, Mussazhanova Z, Mitsutake N, Yoshiura K, Ito M, Nishihara E, Hirokawa M, Yamashita S
Immunofluorescence analysis of p53-binding protein 1 as a new molecular indicator for malignant potency and genomic instability in thyroid follicular neoplasms.



原研病理大学院生のジャンナ(左)と成毛先生(右)


長崎医療センター病理の成毛先生(左)と伊東先生(右)


セーヌ川とシテ島。シテ、サン・ルイ島からエッフェル塔にかけてのセーヌ河岸一帯は
世界遺産に指定されています。


シテ島にあるノートルダム大聖堂


コンコルド広場のオベリスクとその後ろにはエッフェル塔


セーヌ川クルーズの船上から見上げたエッフェル塔


エッフェル塔3階展望台(276m)から眺めたパリの町。手前はシャイヨー宮。


エッフェル塔3階展望台(276m)からの見下ろし


 
18年前からあるパリの老舗日本料理レストラン。メトロのリオン駅から徒歩ですぐ。
松花堂弁当をご馳走になりました。



第26回日本臨床細胞学会九州連合学会が行われました。
2010-09-07 09:31:08

9月4日(土)、5日(日)に長崎原爆資料館において
第26回日本臨床細胞学会九州連合会学会が開催されました。
(学会長:医学部保健学科 教授 中島久良)

【内容】
①特別講演:産業医科大学 名誉教授 
 柏村 正道 先生
  ベセスダシステムに伴うがん検診の新体制について」
②文化講演:長崎総合科学大学環境・建築学部人間環境科 教授
 ブライアン・バークガフニ 先生
 「長崎と坂本龍馬」
③教育講演:財団法人 放射線影響研究所 疫学部長
 陶山 昭彦 先生
 「長崎県のがん登録について」
④シンポジウム
 「診断に難渋する甲状腺細胞診-細胞をいかに捉え判断するか-」
 1.「濾胞性腫瘍の細胞像と鑑別ポイント」
  医療法人財団野口記念会 野口病院研究検査科病理 丸田 淳子 先生
 2.「甲状腺細胞診-診断困難例の鑑別ポイント」
  医療法人神甲会 隈病院 廣川 満良 先生
 3.「穿刺吸引細胞を用いたBRAF遺伝子変異解析の臨床応用」
  長崎大学病院永井隆記念国際ヒバクシャ医療センター 熊谷 敦史 先生
 4.「甲状腺に対する外科的治療の現況」
  国立病院機構長崎医療センター外科 前田 茂人 先生

その他、一般演題26題の発表やスライドカンファランスが行われました。

 
国立大学法人長崎大学
Copyright(C)