原爆被災資料
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昭和27年原爆班研究報告


長崎大学医学部 生化学教室 頼尊豊治
被爆者の造血臓器中のCo含量に就いて
   長崎大学教授 頼尊豊治 他三名

研究目標

 造血機能に関与する金属元素として最近Coが着目せられ既にB12の構成原子の一つになっていることは衆知の事実である。原爆被爆者に造血機能の異常を思はす事実が最近発表せられる様になって来たので、被爆者と非被爆者との間の造血臓器中Co含量の相異の有無を調べて見ることにした。

研究方法

 被爆者中血液病で死亡したものとそうでなく死亡したものの二群を作り更に対稱として非被爆者で血液病以外の病気で死亡した者をとる。成るだけ急死した例を何れの場合もとる様にしたい。臓器中Coの定量法はElvehjemの定量法を改良した我々の方法で実施する。

研究成績

 現在原爆とは無関係に二三健康人の急死した例に就いて報告した。目下実檢中である。何分材料の入手が困難であるので長期に亘り研究を行ふ必要があると考へる。


所蔵 広島大学放射線医科学研究所
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