1) |
被爆者群(23名)及び非被爆群(10名)の白血病の発生率には現段階に於ては有意の差を認めない。 |
2) |
併し、爆心地より2 km以内にあった被爆群よりの白血病の発生は(19名)、2 km以遠にあった群(4名)に比し髙度の有意の増加を認める。又、長崎市の白血病死亡数と全国白血病死亡数とをPoisson分布を適用して比較するに長崎市に於て有意の増加を認める。この増加の原因として、原爆放射能を考へることは妥当であろう。 |
3) |
2 km以内の白血病患者の大多数に急性放射能傷害を認め、2 km以遠の者には全く認めないことと顕著な差を示してゐる。 |
4) |
白血病発生は若年者に多く、大多数は急性白血病である。病型は單球白血病が多い。 |
5) |
調査を更に今後續行する必要を認める。 |