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2007年12月8日から11日の4日間、アメリカ・ジョージア州アトランタのGeorgia
World Congress Centerにおいて開催されたアメリカ血液学会に参加・発表して参りましたのでご報告いたします。原研内科からは私の他に、朝長教授、塚崎准教授、大学院生の安東先生、および原爆病院血液内科の高崎先生も参加致しました。
アメリカ血液学会(ASH)は、世界中の臨床医と研究者が例年2万人以上参加する巨大な学会です。発表される内容は、血液疾患に関する最先端の診断・治療方法から、基礎研究・疫学研究、及び、教育・ヘルスサービスに至るまで多彩です。世界中から応募があるため、ポスターセッションであっても採択率は低く、「ASHで発表できる」ということは、日本の血液領域の臨床医と研究者にとっては、小さな自慢でもあります。
今回のASHでは、基礎研究よりも臨床試験の発表が多く、とくに多発性骨髄腫の臨床試験の発表が大きな反響を呼んでいました。これまで多発性骨髄腫の治療は行き詰まっていましたが、最近登場してきたベルケイド・レブリミドなどの新薬やサリドマイドを従来の化学療法や造血幹細胞移植にうまく組み合わせると治療成績が大幅に改善するというデータが相次いで発表され、骨髄腫の患者さんに大きな希望が見えてきました。多発性骨髄腫の治療の他に、慢性特発性血小板減少性紫斑病に対する新薬(AMG531,
Eltrombopag)や、成人T細胞性白血病に対するAZT/IFN療法の有効性に関するデータが発表されました。しかし、これらの輝かしい治療方法のいずれも、日本では認可が降りていないか使用に制限があり、日本の医療情勢の問題点を新たに痛感した学会参加となりました。
参考:http://www.hematology.org/meetings/2007/index.cfm |
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