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第16回グローバルCOEセミナー

ニワトリBリンパ細胞株を利用したケミカルジェネティックスによる
細胞がDNA損傷に応答する機構の解析

武田俊一教授
京都大学大学院医学研究科


DT40株を含むニワトリBリンパ細胞株は、いかなる動物細胞株よりも標的組み換え効率が3桁高い。その原因は不明である。我々は、その原因を追求する目的で、遺伝子破壊方法によって、相同組み換え機構など、細胞がDNA損傷に応答する機構を解析してきた。本セミナーでは、ケミカルジェネティックスを例に、DT40細胞株を使った遺伝学的手法について紹介する。

ケミカルジェネティックスは、化学物質と遺伝学的手法とを組み合わせた新しい研究手法である。ある特定のタンパク分子の機能解析する場合に、そのタンパクに対する阻害剤を使う手法と、そのタンパクをコードする遺伝子を破壊する手法とがある。遺伝子破壊は、それが致死である場合には、表現型解析が困難である。一方、阻害剤は、それが標的分子以外にも働きかける、すなわちオフターゲット効果が問題になる。これらの、阻害剤を使う手法と遺伝子破壊実験との弱点を乗り越える新しい実験手法、ケミカルジェネティックスをCyclin dependent kinase (CDK) の機能解析に応用した研究を紹介する。

もう1つのケミカルジェネティックスとして、遺伝子破壊細胞を使った、化学物質がもつ変異原性をスクリーニングする実験について紹介する。もし、ある化学物質が、野性型細胞の増殖には影響しないが、DNA修復ミュータントのみの増殖を抑制した場合には、その抑制は化学物質がもつDNA毒性に起因する可能性が高い。この原理に基いて、我々は、化学物質存在下に、野性型DT40とDNA修復欠損株と培養し、その増殖速度を48時間比較することによって、化学物質の変異原性を検出する実験系を樹立した。そしてNIH. Chemical Genomics Centerと共同して、ハイスループットに80種類の化学物質の変異原性をスクリーニングすることを開始した。将来には、DNA修復経路以外のDT40ミュータントを準備することによって、変異原性以外の細胞毒性を調べていきたい。
 
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