長崎大学グローバルCOEプログラム「放射線健康リスク制御国際戦略拠点」
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第52回グローバルCOEセミナー

細胞周期を制御する分裂期キナーゼAurora
―細胞周期の基礎と紡錘体制御について―


浦野 健 先生
島根大学医学部病態生化学教授


ヒトAurora-Aは,様々ながん細胞においてDNA増幅や蛋白質の発現増強が認められており,また造腫瘍能を有することも明らかとなった。局在は中心体および近傍の紡錘体であり,中心体の成熟,染色体分配および紡錘体の制御を行っている。一方,ヒトAurora-Bは染色体上に存在し分裂後期になるとミッドゾーンへと移行する染色体パッセンジャータンパク質である。機能面では染色体凝縮に関与するヒストンH3の細胞分裂期キナーゼであり,動原体の機能制御や細胞質分裂に必須であることが報告されている。ヒトAurora-CもAurora-Bと同様に染色体パッセンジャータンパク質であるが、遺伝子改変マウスの解析からさらに精子形成において重要であることが示された。

ヒトAurora familyが細胞周期、特に分裂期をどのように制御しているのか?最近同定したAuroraファミリーの新規基質、微小管プラス端集積因子(+TIPs)に属するEBファミリーのホモログのひとつであるEB3のAurora-AおよびBによるリン酸化の意義など最近の知見も交えたエキサイティングな講演会です。
 
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