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大野和子教授は、放射線診断学と核医学、および医療領域の放射線防護を専門領域とされている現在ご活躍の先生です。このたび、上記の演題で以下のような内容のお話をしていただきます。
放射線利用のなかでは医療の歴史が最も古い。身体的侵襲の低い診断・治療方法として、患者の健康を守るために発展し普及し続けてきた。しかし、一部の患者の中には放射線の影響を過剰に心配して不安に陥る方々がいる。頻度の高い不安内容は、小児および妊娠への影響と中高年の発がん性への影響である。しかし実際は、自己の疾病に対する不安、医療スタッフへの不満といった異なる次元の内容が放射線不安に形を変えている場合が多い。また、原爆被爆と診療で受ける放射線を同一に考えてしまう情報不足が原因の場合もある。さらに、医療スタッフの不十分な初期対応が不安を増幅させている場合も少なくない。今回の講義では日本医学放射線学会に届いた数多くの質問の中から、患者不安の典型例を用いて具体的対応方法を紹介する。一人でも多くの患者の放射線不安が消失し、安全で安心できる放射線診療の継続的な発展と普及を願っている。 |
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